初音ミク

今まさにWPF音声合成で実験中の身としては触れておかねばならないネタではある。

概要などは「外部記憶」さんのページhttp://masayuki.boo.jp/mt3/archives/2007/09/_vo.htmlで語られているので自分は別の方向から。

この、機械が歌う、という機能自体は決して新しいものではない。しかも初音ミクwebサービスではない、通常のパッケージ商品である。
なぜ、そこまで人気なのか。なぜここまで売れているのか。


音声エンジンである、「VOCALOID2」の前身である「VOCALOID」を使った商品は
クリプトン | ソフト音源(VOCALOID ENGINE)
すでに5つもあり、最初の「LEON」なんて発売日2004年である。つまり3年も前から存在していたのである。
なんでこんなに詳しいのかというと、当時から目を付けていたから。でもイマイチ感があり購入はしなかった。
だから、その当時何に使おうとしてたんだよ、というと・・・ 本邦初公開、自室の一部。





そう、DTMっ子なのです。ボーカル自分で歌うの苦手でソフトで何とかならないかと思っていた時期があり。



話を戻して初音ミク
ではなぜ今になって、話題になったのか。
制作者のインタビュー記事
異例の売れ行き「初音ミク」 「ニコ動」で広がる音楽作りのすそ野 - ITmedia NEWS
制作者としても予想外の売れ行き、といっているが、

  • もちろん基礎技術がしっかりしていること
  • 萌え要素を組み込んだこと
  • 声優を起用したこと
  • ニコニコ動画のように作品を発表する場が存在していること。

などの要素がタイミングも含めてぴったり合致したのだろう。


意図せずマーケティングにも成功したように思える。「ヤマハの歌声合成エンジンと声優の声を使った音声合成ソフト」より「初音ミク」のほうが今は売れる。擬人化すること。そして「何それ?」と思うユーザ層があり、実際に発表できる場があり、それを聞いて連鎖的に購入する人が増える。
ニコニコ動画がリアル世界の購買に貢献する影響力を侮ってはいけない。