グラン・ギニョール城

またまた密室もの。

1920年代、欧州の城に招かれた客が次々と殺されていく。おきまりだが、土砂崩れで助けは来ない。電話も不通になる。
客の中にうまい具合に探偵がいる。犯人捜しが始まる


いきなり現代の日本。主人公が事件に巻き込まれる。

しばらくはこの二つの物語(過去と現在)が並行して進んでいく。


過去の物語は実は、実話ではなく、未完の推理小説であることが分かる。エー!


主人公はその本を入手し読み始める。2つの物語が並行しているのは同じなのだが、時間軸的には同一、しかし今度は架空と現実という対比で進んでいく。


ところが、架空のミステリ小説内に、実在する人物が登場するあたりから、架空と現実の境界が曖昧になり、予想できない展開が読者を襲う。



劇中劇、作中作というのはメタミステリとしては定番になりつつあるのかもしれないけど、好きなんだよね−。


グラン・ギニョール城 (創元推理文庫)

グラン・ギニョール城 (創元推理文庫)